Free, prior and informed consent (FPIC)
1box for 2trees & 20ha project あずまです。
昨年、"Green Wash(グリーンウォッシュ)" という新しい言葉について記事を書きましたが、覚えておられるでしょうか。
意味は、「環境配慮をしているように装いごまかすこと、上辺だけの欺瞞(ぎまん)的な環境訴求を表す。」とされています。
メディアで取り上げられる機会もあまりなかったので、ご存知の方はまだ少ないと思われます。
さて、本日はこれとは別のこの言葉です。
FPIC / Free, prior and informed consent
自由でかつ情報に基づく事前の同意。
国際条約で定義されていたり、国際協力銀行の環境ガイドラインでも触れられていたり、REDDプラスでも…と私のアタマでは理解ができない難しい内容なのですが、ごく簡単に書き換えてみると、たぶんこんなことなんだろうと思います。
隠し事をせずに始めにきちんと説明しておくこと、その上での同意。
私は、2012年中頃までこのFPICという言葉とその定義を知りませんでした。
森林修復再生のプロジェクトの第三者評価を行う中、ベトナムでの二国間クレジットのFS現場で話を聞く中でこの考え方が定義されており、途上国や新興国での環境関連のプロジェクト設計に前提として組み込まれていることを知りました。
この言葉と定義、そしてその意義を知らないまま、産業植林のプロジェクト "1box for 2trees" 、森林修復再生のプロジェクト "20ha project" を進めていました。
とても難しい準備と調整だと思いますが、この作業がないもしくは不十分であった場合、確実に「衝突」が発生します。
現在進めているプロジェクトにも、これから新たに設計するプロジェクトにも、この"FPIC"のコンセプトをチェック項目として取り入れていこうと考えています。
森の中で食事をするときも、「自由でかつ情報に基づく事前の同意。」があったほうがと思うときもありますが、決定事項として着席することがほとんどです。
「さあ!この絵のどれを食う?」と。
前回の出張から、ちょうど一カ月が経ちました。
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1for2
Shunichiro AZUMA in Tokyo
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