エコツーリズムの幻想
20ha project あずまです。
アスクルは2011年11月から、開発や人間の生活によって破壊が進んだインドネシアの森林の修復再生に、マルチステークホルダーの協力をもらいながら取り組んでいます。
その進捗は計画通りではなく、前途多難であり、様々な壁にぶつかりながら進めています。
このプロジェクトをスタートしてからは、様々な言葉を机上の言葉を実体験として語ることができるようになり、たくさんの仲間と価値観を共有できるようになりました。
なかなか前が見えない作業ではありますが、このようなチャンスを与えてくれたアスクルのお客様やパートナー企業に感謝しています。
さて、様々な現場を訪れ、人に会う中でとても違和感を覚える取り組みがあります。
それは、「エコツーリズム」です。
ニッポンの環境省のウエブサイトから、その定義を引用すると下記のような説明がエコツーリズムだそうです。
「エコツーリズムとは、地域ぐるみで自然環境や歴史文化など、地域固有の魅力を観光客に伝えることにより、その価値や大切さが理解され、保全につながっていくことを目指していく仕組みです。観光客に地域の資源を伝えることによって、地域の住民も自分たちの資源の価値を再認識し、地域の観光のオリジナリティが高まり、活性化させるだけでなく、地域のこのような一連の取り組みによって地域社会そのものが活性化されていくと考えられます。」
これは成立するのでしょうか。
昔も今も、旅行に求めるのは未知の経験や冒険、そしてリラックスです。
勉強したいとか、新たな価値を感じたいというような欲求は生まれにくいと私は感じます。
環境NGOや行政、アカデミックな団体や人がエコツーリズムの可能性を語りますが、難しさや近寄り難い雰囲気が先行し、成功例が見えてきません。
思いっきりエンターテイメント性を創造できる人たちが動き、しっかり金儲けができないと普及も浸透もしないでしょう。
今日お会いした国立公園管理事務所の責任者は、「エコツーリズム?なんだそれは?」と言ってました。
上っ面と形を整えることに専念するのは、他の人に任せます。
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Shunichiro AZUMA in Indonesia.
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