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2012年5月13日 (日)

なんのためにやっているのかに立ち戻る

1box for 2trees project あずまです。

私がプロジェクト責任者を務めているインドネシアでのふたつのプロジェクトでは、木を植えるという活動が含まれているので、よく
「木を植えているんですってね!大きくなりましたか?」
とよく聞かれます。
その場合、私はいつも
「はい。大きくなったら全部切ります。畑ですから。もう一箇所では切らない木を植えてるんですが植えても、あっという間に切られちゃうかも知れませんね。だって全ての課題の原因は人間ですから。」
と答えます。そうすると話しかけてくれたひとは黙ってしまいます。
「また申し訳ないことをしたな。。。」といつも反省します。

1box for 2trees はコピー用紙の将来原材料となるパルプ材の植林を確認するプロジェクトです。
インドネシアにおいては、政府が許可を与えている自然林を伐採して、パルプ材のプランテーションに転換されることがまだ続いています。
アスクルとしては、自然林伐採ができるだけ早い時期に停止になることを期待した働きかけを2005年から続けています。1box for 2 trees projectもその一環なのです。

一方、20ha project はユネスコの「人間と生物圏保護区」に指定されている森林の破壊状態を、微力ながらアスクルがドナーとなり、修復再生するプロジェクトです。森林を以前あった自然の状態から破壊に導いたのは人間です。それはひとが生きるためでもあります。
これらを簡単に、環境破壊とか、地域住民の理解や能力がないというような上からものをみるような意見にはかなり違和感を覚えます。
こちら側の枠や考え方、こちらの利益に当てはめた利己的な主張です。
とはいうものの、この半年間のわれわれの活動では具体的効果や兆しはまだみえず、むしろ後退している状況です。
しかし、地域社会への経済的支援や生物多様性の保全に貢献するはず…と信じて進めます。

ということで
両方のプロジェクトが「木を植えることを通じた課題解決」が目的なのです。
国際貢献のウソ : 伊勢崎賢治著 という本を最近読みました。
「NGOは貧困ビジネスである」という主張には共感しました。彼らにとっては、問題=商品 なのです。
いろいろなことを知ると、恐怖心は消え失せていきます。

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Shunichiro Azuma

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