根本的原因の解決策に触れないのはなぜか
アスクルが現地パートナーと取り組んでいる森林修復再生のプロジェクト "20ha project" では、森林修復再生を通じて、地域社会への経済的貢献と生物多様性の保全にチャレンジしています。
「木を植えているんですよね」 「森をつくっているんですよね」 と言われることがよくありますが、木を植えることや森を修復することは手段であって「目的」ではありません。
昨日は、ある企業の社内向けセミナーにお招きいただき、下記のテーマで勉強する機会がありました。
1. 地球温暖化対策と市場メカニズム:現状と今後の課題 / 講師:行政機関
2. REDDプラス実施による地球温暖化対策および途上国支援 / 講師:コンサルティング会社
3. 森林保全活動と地球温暖化を結ぶ~現場から企業への期待/ 講師:国際環境NGO
かなり難しいテーマと内容ですが、それぞれに森林が重要なファクターです。
1と2については、京都議定書などの国際合意に基づく活動であり、金融商品に近いと感じますが、3では森林減少の真の原因としれらをどうやって解決していくのかをあらためて認識する機会となりました。
その中でも下記の2つのメッセージはとても心に残ったのでご紹介しておきます。
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「木を植えました」などの「見える化」や「定量化」で評価するよりも、いかに地元コミュニティの理解を促し、協働し、「地元の真のパートナー企業」と認められることが、評価の対象となるべき。
森林再生、保全のみの支援には限界がある。
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インドネシアやマレーシアでは、オイルパーム(油やし)の農園経営が盛んです。
近年、インドネシアはマレーシアを追い抜いてオイルパーム農園の面積は世界一になったそうです。
私たちは、紙パルプ産業の一員であり、主に食用となるオイルパームとの事業における直接的関係はありませんが、20haプロジェクトサイト周辺において生活する人々には、重要な生活の糧です。
アスクルが取り組む、20haプロジェクトはピーナッツのように小さいプロジェクトですが、森林減少の真の原因に目を背けることなく、解決の手伝いができるようになりたいと思います。
森林減少により、生態系が破壊されているとか、動物がどうとか、紛争がどうとかばかりをいうひとたちは、本当の原因をなんとかしようと思っているとは私には思えません。
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Shunochiro AZUMA
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